第4回公認心理師試験合格発表に際する講師からのメッセージ

第4回公認心理師試験の合格発表が行われました。
受験した方々は、貴重な時間や労力を費やして試験に臨まれたことと思います。
改めて、試験までの学習、本当におつかれさまでした。

試験である以上、合格/不合格という結果がでることは避けられません。
ご自身の結果をどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。

合格された方、残念ながら不合格で再チャレンジに向けて始動している方、
再受験をするか迷っている方、第5回が公認心理師試験初挑戦となる方など、
合格発表を契機に色々な立場の方が選択や判断をするフェーズにいるのではないかと想像します。

どのような立場の方にしても、大切なのは「肯定できる自分を作っていくこと」だと思います。
私の好きな言葉に「今を肯定できてはじめて、過去は過去になる」という言葉があります。 

公認心理師を志す理由は人それぞれですので、正しい理由というものはないと思いますが、
公認心理師というのはあくまで資格なので、公認心理師資格を取得し、
それを何かに活かそうとしている方が少なくないかと思います。

例えば、合格の結果をもらったときは当然、努力が報われた喜びや達成感を感じることができると思います。
しかしながらその後、公認心理師資格を取得したことを活かせる機会がなければ、
なんのために必死に学習してきたのか分からず、後悔することすらあるかもしれません。
一方、公認心理師資格により自身の希望する業務に従事することができたり、
自身の支援業務のスキルアップにつながったという実感を持てたりしたとき、
「公認心理師になれてよかった/合格できてよかった」と感じると思います。

公認心理師資格を取得した後の自分を肯定することができなければ、
公認心理師に合格したこと、および試験に向けて努力してきたことが報われなくなってしまうということです。

思うような結果が出ず、再受験を考えている方、資格取得を断念することを考えている方も同様で、
どのような選択をするにせよ、その選択をした後の自分が、
自身のことを肯定することができるように取り組んでいくことが大切です。
一生懸命努力したにもかかわらず結果が報われないことの落胆、怒り、くやしさ、悲しさというのは、
ちょっとやそっとで癒えるものではないかもしれません。
そういった情緒は、これから先の自分の取り組みで変化すると思います。
「今の自分があるのは、あのとき苦しい経験をしたからだ」と言える瞬間が来た時、
つまり、未来で自分のことを肯定できる瞬間が来た時に、
今感じている情緒が癒える(過去のものになる)のではないかと思います。
それは、再受験して合格できたときかもしれないですし、もちろんそれ以外の何かかもしれません。

したがって、今まで試験に向けて学習してきた自分が報われる/自分を肯定できるかどうかは、
これからの自分次第ということです。
試験に向けてしてきた努力が報われるかどうかは、「合否」という結果だけではないと私は思います。
なぜなら、公認心理師資格は(くどいようですが)あくまで資格であり、それを何かに活かして初めて価値が生まれるからです。

適度に休息をとりながら、自身が公認心理師を志した理由、ひいては自分が人生で大切にしたいことが何かを確認し、
これからの自身の歩みを考えていただきたいと思います。

何かしらの形で、「公認心理師試験に向けて頑張ってよかった」と思える瞬間を皆様がむかえられることを祈っております。

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