はじめに
みなさんこんにちは。ファイブアカデミーです。
試験勉強は順調に進んでいますでしょうか?
今回は「試験に出る心理用語シリーズ」として、「ピグマリオン効果」というキーワードをご紹介します。
「ピグマリオン効果」は教育心理学系の用語でもあるので、教師や講師などの教育関係の仕事に携わっている方であれば、一度は耳にしたことがあるかもしれません。
更に子育てやビジネスの場でも役に立つとされ、非常に幅広い領域で使われているものでもあります。
それでは本題に参ります。
ピグマリオン効果とは?
まずピグマリオン効果は以下の様に定義されます。
他者に対する期待が、無意識に自分の行動に影響を与え、期待に沿う他者を作り上げてしまう効果
心理学専門校ファイブアカデミー(2020).心理学キーワード&キーパーソン事典 ナツメ社
提唱者はアメリカの心理学者Rosental,R.(ローゼンタール)らになります。
「ピグマリオン効果」の名前の由来はギリシャ神話に出てくる「ピグマリオン」という人物の物語に由来します。
この「ピグマリオン効果」ですが簡単にいうと、「教師と生徒」「親と子ども」「上司と部下」「先輩と後輩」などの関係において「期待をかければ伸びる」という法則のことを指します。
例えば、教師が「この生徒は伸びる」と思って接し続けると、その生徒は実際に伸びていく、ということです。
では次にこの法則がどのようにして発見されたのか?という経緯をご紹介します。
ピグマリオン効果の実験
Rosental,R.(ローゼンタール)らはピグマリオン効果を以下の実験から見つけました。
まず教師に「将来成績の伸びる生徒」の名前を教えます。ただしこの生徒の名前はでたらめです。
(つまり、この時点では将来成績が伸びるかどうかはわからない状態です)
ところが「一年後にはその生徒たちは成績が伸びていた」という結果がでました。
これはなぜか?といいますと、教師が「この生徒は伸びる」と無意識的に期待していたので、知らず知らずに生徒の成績が伸びるような働きかけをしていた、ということがその理由だったというわけです。
おわりに
というわけで今回は「ピグマリオン効果」というキーワードをご紹介しました。
ちなみに「これって反対は無いの?」と思った勘の良い方もいらっしゃるかもしれません。
ピグマリオン効果の反対は「ゴーレム効果」と呼ばれます。
つまり「期待をかけないと伸びない」という法則です。
私たち自身も「親」「先生」「上司」「先輩」の様な立場になったときにはこの「ピグマリオン効果」を上手に使っていきたいものですね。
今回の投稿は以上となります。
ここまでご覧いただきありがとうございました。